ナーベーラー(ヘチマ)
ナーベーラーって
ナーベーラーはあまり聞き慣れない言葉だと思います。一般的にはヘチマがよく知られている名前です。ナーベーラーは沖縄の方言なので、普通は聞きません。
又、ナーベーラー(ヘチマ)を食べるという事もあまり聞かない事ではないでしょうか。昔に比べると、テレビなどでも沖縄の食材や食べ物が紹介されて知っている人も中にはいると思いますが、ほとんどの人がタワシにする物と思っています。
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しかし、沖縄では昔からナーベーラーは食用として庭先などに植えられていました。そして、まだ緑色の内に取って、色々な料理に使用してきたのです。
蛇足ですが、沖縄ではノニジュースの専門店があるぐらいノニもメジャーな健康食品です。
ナーベーラーの特徴
つる性の1年草で、茎には稜(りょう)があり、巻きひげが他のものに絡みついて生長していきます。
葉は、長柄に掌状で浅く4〜7裂します。
花は、夏に葉柄から柄を出して黄色の花をつけています。
果実は、大きくうり形で、果肉は網状で繊維質で、これが、ヘチマなのです。
採取と調整
秋に生の果実を採取します。
種子は、採取して日干しにして乾燥させます。
果実、ヘチマ水を、糸瓜(しか)といいます。
ヘチマ水:
秋に、地上30センチくらいの場所の蔓(つる)を切り、下の方の切り口を、ビン等に差し込んでおくと、へちま水(ヘチマから出る水)がビンに溜まります。
含有成分は、サポニンです。
化粧水には、へちま水1リットルと、ホウ砂0.2グラムを良く溶かして用います。
咳止め、むくみ、利尿には、一度沸騰させてから用います。
ヘチマタワシ:
晩秋に果実を、さらして繊維だけにして、タワシを作ります。
この、へちまタワシは、江戸時代から静岡県の浜松、袋井が産地として有名です。
効能・使い方
民間では、咳、痰、利尿薬として、生の果実を輪切りにして、煮出し汁を服用します。
月経過多には、種子を1日量10グラムを、適量の水で煎じて、3回に服用します。
心臓病、喘息、腹痛、頭痛などには、へちま水を、一度沸騰させてから、1回量0.1リットル飲みます。
つぼみは、天ぷらに、若葉、果実の未熟果も、苦味がなく食用にする事ができます。
皮をむき、揚げ物や汁の実、漬物、日干しにして「干し瓜」として、冬季の保存食品に利用します
その他のナーベーラー情報
ヘチマは、熱帯アジアの原産で、日本には古くに渡来して各地で栽培されています。
江戸時代の大奥の御用達の、「糸瓜水(しかすい)」ヘチマ水の化粧水は、文政五年・小石川御薬園の「御製薬差上帳」という記録には、一夏に一石一斗三升という記録があります。これは、現在の石油かん11杯分に相当する量になり、相当な株のヘチマを栽培していたことがわかります。
名前の由来は、古くには、漢名の糸瓜(いとうり)と呼ばれていたのですが、そのうちに「い」が抜けてしまい、トウリ(と瓜)になりました。この「ト(と)」とは、イロハニホヘトチリでいくと、「へ」と「ち」の間にあるから、ヘチマ(へち間)になったという、面白い名前の由来があります。
沖縄ではヘチマの事をナーベーラーと呼びますが、その由来は鍋洗い(なべあらい)から来ているのではないかという説があります。
ナーベーラーの食べ方
沖縄ではナーベーラーを食べますが、その食べ方にも色々あります。その中で一番ポピュラーなのが、ナーベーラー・ンブシーと言う、ナーベーラーの味噌炒め煮です。
また、近縁種のトカドヘチマ(Luffa acutangula (L.) Roxb.)は野菜としての用途が主たる栽培目的ですが。トカドヘチマの葉と茎にはナッツ系の独特の臭気があります。
2016/6/6 更新
2022/6/6 更新
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